Ch.7-2 「さてボクに考えがある。」ラビットは言いました

前回のあらすじ
ある夏の日、森はやさしい音にあふれています。プーとピグレットとラビットの3人が最近ティガーが跳ねすぎるので、教えてやる必要があると話しています。でも、どうすればティガーが飛び跳ねないようになるのかを思案していました。

"There's too much of him," said Rabbit, "that's what it comes to."
彼はやりすぎだよね。」ラビットは言いました。「結局そういうことさ。」

Pooh tried to think,
プーは考えようとしました。

and all he could think of was something which didn't help at all.
そして考えたことはまったく役に立たないことでした。

So he hummed it very quietly to himself.
それで、一人静かに歌を歌いました。

注)There's too much of him : 彼には目に余るものがある
注)what it comes to : (話が)行き着くところ

If Rabbit
もしラビットが

Was bigger
大きくて (bigger)

And fatter
太ってて (fatter)

And stronger,
強くて (stronger)

Or bigger
大きかったら

Than Tigger,
ティガーよりも

If Tigger was smaller,
そしてもしティガーが小さかったら

Then Tigger's bad habit
ティガーの悪いクセは

Of bouncing at Rabbit
ラビットに飛び跳ねる

Would matter
もはや問題では

No longer,
ないだろう

If Rabbit
もしラビットが

Was taller.
大きかったら

プーの歌?
Rabbit / habit が韻を踏んでいます。
bigger / Tigger が韻を踏んでいます。
fatter / matter が韻を踏んでいます。
stronger / longer が韻を踏んでいます。
smaller / taller が韻を踏んでいます。

"What was Pooh saying?" asked Rabbit. "Any good?"
「プーは何言ってるの?何かためになること?」ラビットは尋ねました。

"No," said Pooh sadly. "No good."
「いいや。ためにならない。」プーは淋しそうに言いました。

"Well, I've got an idea," said Rabbit, "and here it is. We take Tigger for a long explore, somewhere where he's never been, and we lose him there, and next morning we find him again, and--mark my words--he'll be a different Tigger altogether."
「さて、ボクに考えがある。」ラビットは言いました。「これがそうだ。ボクらはティガーを長い探検に連れ出す。彼が行ったことがないところに。そしてそこに彼を置いてくる。次の朝、再び彼を見つけ出す。そしてーここが肝心なんだけどー彼はすっかり別のティガーになっている。」

注)any good? :何かためになること?
注)I've got an idea :ボクに考えがある
注)Here it is :これがそうだ
注)a long explore :長い探検
注)lose him :彼を置いてくる
注)mark my words : (単語に線を引くから)、大事なところ、肝心なところ

"Why?" said Pooh.
「どうして?」

"Because he'll be a Humble Tigger. Because he'll be a Sad Tigger, a Melancholy Tigger, a Small and Sorry Tigger, an Oh-Rabbit-I-am-glad-to-see-you Tigger. That's why."
「彼は情けないティガーになってるからだよ。悲しいティガー、憂うつなティガー、小さい残念なティガー、『オー、ラビット、会えてうれしいよ、状態』のティガーになってるからだよ。それが理由。」

"Will he be glad to see me and Piglet, too?"
「彼はボクやピグレットにも会えてうれしいと思うかな?」

"Of course."
「もちろん。」

"That's good," said Pooh.
「それはいい。」プーは言いました。

"I should hate him to go on being Sad," said Piglet doubtfully.
「ずーっと寂しいままの彼はいやだな。」ピグレットは疑い深く言いました。

注)Humble Tigger :情けないティガー
注)Melancholy :憂うつな
注)Small and Sorry :小さい残念な
注)hate : いやだ、嫌いだ
注)doubtfully : 疑い深く

"Tiggers never go on being Sad," explained Rabbit. "They get over it with Astonishing Rapidity. I asked Owl, just to make sure, and he said that that's what they always get over it with. But if we can make Tigger feel Small and Sad just for five minutes, we shall have done a good deed."
「ティガーはいつまでも寂しくなんかしていない。」ラビットは説明しました。「彼らは驚くべき速さで元気になる。確かめようと、アウルに聞いたんだ。彼はティガーはいつもそうだよと言っていた。でも、もしボクらが5分でもティガーを小さく寂しく思わせたら、とてもいいことをしたことになるんだ。」

注)explain :説明する
注)get over it : 淋しさに打ち勝つ、元気になる
注)with Astonishing Rapidity : 驚くべき速さで

"Would Christopher Robin think so?" asked Piglet.
「クリストファー・ロビンもそう思うだろうか?」ピグレットは尋ねました。

"Yes," said Rabbit. "He'd say 'You've done a good deed, Piglet. I would have done it myself, only I happened to be doing something else. Thank you, Piglet.' And Pooh, of course."
「思うよ。」ラビットは言いました。「彼は、『いいことをしたね、ピグレット、ボクもやろうとしたことだけど、たまたま他にやることがあって。ありがとう、ピグレット、そして、プーも。』って言うよ。」

注)happen to :たまたま~する


続きはこちらです。

 

 

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう