Ch.9-2 「これは大変だ。非難しなければ。」

第9章 ピグレットがすっかり水に囲まれるお話(2)

前回のあらすじ
雨水はプーの家にもせまっていました。プーはハチミツのツボをかかえて、木の上の枝に登りました...

 

(2)

そのとき彼は突然ある話を思い出しました。

それはクリストファー・ロビンが話してくれたもので、無人島の男が何かを紙に書いて瓶に詰めて海に投げると、おそらく誰かが助けに来てくれるだろう、といった話でした。

彼は窓から離れて、家の中でまだ水に浸かっていない所を全部、探し始めました。

ついに彼は鉛筆と小さな乾いた紙とコルクのついた瓶を見つけました。

そして彼は紙に書きました。

助けて!
ピグレット(ぼく)

(裏に)
ボクだよ、ピグレット
助けて 助けて

それから彼は紙を瓶に詰め、しっかりとコルクを閉めました。

そして落ちないくらいに窓から身を投げ出して、できるだけ遠くに瓶を投げました ー バチャ! ー しばらくすると、それは水の中で上下に揺れながら、遠くにゆっくりと浮いて行くのを彼は見ていました。

ついには、彼の目は見るのに疲れ、追っているのが時には瓶だったり、水のさざ波だったり、もう見えなくなって、助かるためにできることは全てやったと納得しました。

"So now," he thought, "somebody else will have to do something, and I hope they will do it soon, because if they don't I shall have to swim, which I can't, so I hope they do it soon." And then he gave a very long sigh and said, "I wish Pooh were here. It's so much more friendly with two."
「さて今度は、」彼は思いました。「他の誰かが何かをしてくれなくちゃあ、すぐにしてくれたらいいのに、もししてくれなかったら、ボクは泳がなくちゃあ、それはできないし、だから、誰かがしてくれたらいいけど。」彼はとても長いため息をついて、言った。「プーがここにいてくれたらなあ。二人でもっと仲良くできるのに。」

注)somebody else :他の誰か
注)long sigh : 長いため息
注)I wish Pooh were here :プーがここにいてくれたらなあ

雨が降り始めたとき、プーは寝ていました。

雨が降って、降って、降りました。

彼は寝て、寝て、寝ていました。

彼は退屈な日を過ごしていました。

彼が「北極」を見つけたのを覚えているでしょう。

彼はこれがとても自慢で「あまり頭の良くないクマ」のような「棒」は見つかるかなあ、とクリストファー・ロビンに尋ねました。

"There's a South Pole," said Christofer Robin, "and I expect there's an East Pole and a West Pole, though people don't like talking about them."
南極があるよ。それに東極と西極もあると思うよ。人はあんまりそのことは話したがらないけど。」クリストファー・ロビンは言いました。

注)South Pole :南極
注)expect :期待する
注)though :~だけれども

プーはこれを聞いて、とても興奮しました。

そして東極を見つけに「トンケン」するべきだと提案しましたが、クリストファー・ロビンはカンガに関することを思い付いたので、プーは一人で東極を見つけに出かけました。

私は、彼が見つけたかどうかは覚えていません。

でも彼は家に戻ってきたとき、とても疲れていて、30分ちょっと夕食を食べている最中に、椅子に座ったまま寝込んで、そのまま寝て、寝て、寝たのでした。

それから突然プーは夢を見ていました。

彼は東極にいました。

一番寒い雪と氷に覆われて、とても寒かった。

彼は眠るためのハチの巣を見つけていましたが、足まで入る場所がなく、足は外に出していました。

すると、東極に住む野生のウーズルがやって来て、子供の巣を作るために、プーの足の毛をすっかりかじってしまいました。

彼らが、かじればかじるほど、プーの足は寒くなって、とうとう「おぅ!」と言って、突然目を覚ましました ー 彼はイスに座って足が水に浸かっていました。

あたり一面水でした。

彼は水しぶきを上げながら、ドアの所まで行って外を見ると・・・

「これは大変だ。避難しなければ。」プーは言いました。

そこで彼は一番大きなハチミツのツボを抱えて、水のずっと上の木の大きな枝に避難しました。

そして再び下りて、別のツボを持って避難しました・・・

避難がすっかり終わると、プーは枝の上に足をブラブラさせて座っていました。
彼の横には10個のハチミツのツボがありました・・・

2日後、プーは枝の上に足をブラブラさせて座っていました。
彼の横には4個のハチミツのツボがありました・・・

3日後、プーは枝の上に足をブラブラさせて座っていました。
彼の横には1個のハチミツのツボがありました。

4日後、プーはいました・・・

ピグレットの瓶が彼の前に浮いて来たのは、4日目の朝のことでした。

「ハチミツだ!」と大きな声で叫んで、プーは水に飛び込み、瓶をつかんで、何とか木に戻ってきました。

"Bother!" said Pooh, as he opened it. "All that wet for nothing. What's that bit of paper doing?"
ちぇ!」プーは瓶を開けて、言いました。「ずぶ濡れになっただけで何にもないや。あの紙切れは何だ?」

注)Bother : チェッ! (プーの口ぐせ)
注)All that wet for nothing :ずぶ濡れになっただけで何にもない

彼は取り出して、それを見ました。

"It's a Missage," he said to himself, "that's what it is. And that letter is a 'P,' and so is that, and 'P' means 'Pooh,' so it's a very important Missage to me, and I can't read it. I must find Christofer Robin or Owl or Piglet, one of those Clever Readers who can read things, and they will tell me what this missage means. Only I can't swim. Bother!"
メッセージだ。」彼は思いました。「きっとそうだ。それにあの文字は’P'だ、あれもそう、’P'というのは’Pooh'のことだ。だからボクにとってとても大事なメッセージだけど、ボクは読めない。クリストファー・ロビンかアウルかピグレットか、誰か字が読める賢い人を見つけなくちゃ。そうすればこのメッセージになんて書いてあるか教えてくれるだろう。ただ、ボクは泳げない。なんてことだ!」

注)Missage : message (メッセージ)のこと
注)that letter :あの文字