Ch.7-4 やあ、ルー、君かわいいね

第7章 カンガとベイビー・ルーのお話(4)

前回のあらすじ
ラビットが立てた計画は、カンガはとても足が速いので、カンガがよそ見している間にルーとピグレットが入れ替わるというものでした。ピグレットは入れ替わった後のことが心配でしたが、カンガが獰猛なのは冬の間だけだというラビットの言葉に少し安心しました。

 

(4)

そういうことで、みんなはカンガを探しに出かけました。

カンガとルーは森の砂のある場所で静かな午後を過ごしていました。

ベイビー・ルーは砂場で小さなジャンプの練習をしていました。

ネズミの穴に落ちたり、這い出たり、カンガはそわそわして、「あと1回だけよ。帰りますからね。」と言いました。

そんな時、丘をドスンドスンとやって来たのは他ならぬプーでした。

"Good afternoon, Kanga."

「こんにちわ、カンガ。」

"Good afternoon, Pooh."
「こんにちわ、プー。」

"Look at me jumping," squeaked Roo, and fell into another mouse-hole.
「ボクのジャンプ見てよ。」ルーはキーキー声で言うと、また別のネズミの穴に落ちました。

注)look at me jumping :ボクのジャンプ見て

注)fall into another mouse-hole :別のネズミの穴に落ちる

"Hallo, Roo, my little fellow!"
「やあ、ルー、可愛いね。」

"We were just going home," said Kanga. "Good afternoon, Rabbit. Good afternoon, Piglet."
「ちょうど家に帰ろうとしていたの。こんにちわ、ラビット。こんにちわ、ピグレット。」カンガは言いました。

丘の反対側を登ってきたばかりのラビットとピグレットは言いました。

「こんにちわ。」そして、「やあ、ルー。」ルーは彼らにジャンプを見てと頼んだので、彼らはそこで見ていました。

そしてカンガも見ようと・・・

"Oh, Kanga," said Pooh, after Rabbit had winked at him twice, "I don't know if you are interested in Poetry at all?"
「おお、カンガ、」ラビットが2度ウインクをした後、プーは言いました。「君は詩に興味があるかどうかわからないんだけど。」

注)wink at :~にウィンクする
注)twice :2度
注)I don't know if you are interested in Poetry at all? :君は詩に興味があるかどうかわからない

"Hardly at all," said Kanga.
ほとんど興味ない。」カンガは言いました。

"Oh!" said Pooh.
「おう!」プーは言いました。

"Roo, dear, just one more jump and then we must go home."
「ルー、ジャンプはあと1回だけよ。そしたら、家に帰るのよ。」

ルーがもう一度ネズミの穴に落ちると短い沈黙がありました。

"Go on," said Rabbit in a loud whisper behind his paw.
「続けて、」ラビットは口に手をあてて大きなささやき声で言いました。

"Talking of Poetry," said Pooh, "I made up a little piece as I was coming along. It went like this. Er ー now let me see ー"
「詩と言えば、来る途中で1つ作ったんだよ。こんな感じの。えー えーっとー」プーは言いました。

"Fancy!" said Kanga. "Now Roo, dear ー"
「すばらしい!さあ、ルー。」カンガは言いました。

"You'll like this piece of poetry," said Rabbit.
「きっとこの詩が気に入るよ。」ラビットは言いました。

"You'll love it," said Piglet.
「とても気にいるよ。」ピグレットは言いました。

"You must listen very carefully," said Rabbit.
「よーく聞いてよ。」ラビットは言いました。

"So as not to miss any of it," said Piglet.
「何一つ聞き漏らさないように。」ピグレットは言いました。

"Oh, yes," said Kanga, but she still looked at Baby Roo.
「そうね。」カンガは言いました。でも彼女はまだベイビー・ルーを見ていました。

「どんな詩だったっけ、プー?」ラビットは言いました。

プーは少し咳をして始めました。

注)hardly : ''ほとんど~ない。 at all はその強調
注)behind his paw :口に手をあてて
注)Talking of ~ :~と言えば
注)let me see :えーっと
注)Fance! :すばらしい!
注)so as not to : ~しないように

頭のないクマによって書かれた詩

On Monday, when the sun is hot
月曜日、太陽が暑いとき、(hot)

I wonder to myself a lot:
いろんな事を考える (lot)

"Now is it true, or is it not,
「本当だろうか、それとも違うのか。」 (not)

"That which is which and which is what?"
「どれが何で、何がどれか。」 (what)

On Tuesday, when it hails and snows,
火曜日、あられや雪が降ると、 (snows)

The feeling on me grows and grows
こんな思いが増してくる (grows)

That hardly anybody knows
ほとんど誰も知らないこと (knows)

If those are these or these are those.
あれがこれで、これがあれなの? (those)

On Wednesday, when the sky is blue,
水曜日、空が青く (blue)

And I have nothing else to do
何もすることがないと (do)

I sometimes wonder if it's true
時々本当かしらと思う (true)

That who is what and what is who.
何が誰で、誰が何か (who)

On Thursday, when it starts to freeze
木曜日、凍り始めると (freeze)

And hoar-frost twinkles on the trees;
霜が木の上で輝く (trees)

How very readily one sees
何と容易に人は理解するのだろう (sees)

That these are whose ー but whose are these?
誰のがこれのでーでも、これのが誰のか (these)

On Friday ー
金曜ー

頭のないクマによって書かれた詩
hot / lot / not / what
snows / grows/ knows / those
blue / do / true / who
freeze / trees / sees / these、がそれぞれ韻を踏んでいます。

"Yes, it is, isn't it?" said Kanga, not waiting to hear what happened on Friday. "Just one more jump, Roo, dear, and we really must be going."
「そうよね。」カンガは金曜日はどうなるのか聞こうともせずに、言いました。「ジャンプはもう1回よ、ルー。ホントに帰らなきゃならないの。」

ラビットはプーを急がせるように肘でつつきました。

"Talking of Poetry," said Pooh quickly, "have you ever noticed that tree right over there?"
「詩と言えば、向こうのあの木に気付いた?」素早くプーは言いました。

"Where?" said Kanga. "Now, Roo ー "
「どこ?さあ、ルー」カンガは言いました。

"Right over there," said Pooh, pointing behind Kanga's back.
「向こう。」プーはカンガの背中の後ろを指差しながら、言いました。

"No," said Kanga. "Now jump in, Roo, dear, and we'll go home."
「いいえ、」カンガは言いました。「さあ、ジャンプして、ルー、帰るわよ。」

"You ought to look at that tree right over there," said Rabbit. "Shall I lift you in, Roo?" And he picked up Roo in his paws.
「向こうのあの木を見るべきだよ。」ラビットは言いました。「君をかかえてあげようか、ルー」彼は手でルーをかかえました

注)notice :気づく
注)right over there :すぐ向こう
注)pointing behind Kanga's back :カンガの背中の後ろを指差しながら
注)ought to : ~すべきだ
注)Shall I ~? : ~しましょうか?
注)pick up :拾いあげる

"I can see a bird in it from here," said Pooh. "Or is it a fish?"
「ここから木に鳥が見える、魚かな?」プーは言いました。

"You ought to see that bird from here," said Rabbit. "Unless it's a fish."
「ここからあの鳥を見るべきだよ。魚じゃなければ。」ラビットは言いました。

"It isn't a fish, it's a bird," said Piglet.
「魚じゃないよ、鳥だよ。」ピグレットは言いました。

"Is it a starling or a blackbird?" said Pooh.
ムクドリかな、クロウタドリかな?」プーは言いました。

"That's the whole question," said Rabbit. "Is it a blackbird or a starling?"
「それが問題のすべてだ。クロウタドリなのか、ムクドリなのか?」ラビットは言いました。

注)unless : もし~でなければ
注)starling :ムクドリ
注)blackbird :クロウタドリ