Ch.4-3 ほら、またクシャミしている

第4章 イーヨーが尻尾を失くしてプーが見つけるお話(3)

前回のあらすじ
イーヨーの助けになろうと思った、プーさんはイーヨーの尻尾を見つけることにしました。最初にプーさんは「物知りアウル」を訪ねると、アウルの家の玄関に立派な「ノッカー」と「ベルひも」がありました。プーさんはアウルにどうしたらよいか相談します。

 

(3)

"Well," said Owl, "the customary procedure in such cases is as follows."
「そうだね。そのような場合の通常の手順はこうだ。」

"What does Crustimoney Proseedcake mean?" said Pooh. "For I am a Bear of Very Little Brain, and long words Bother me."
「そのクラスティマニー・プロシードケイクって何?ボクは頭が悪いクマだから長い単語は苦手なんだ。」とプーは言いました。

注)プーは、customary procedure(通常の手順) が Crustimoney Proseedcakeに聞こえました。
注)in such cases :そのような場合の
注)as follows :次の通り
注)bother :悩ます

a Bear of Very Little Brain とは?
of + 抽象名詞で「形容詞」を作ります。この場合、of + little(ほとんどない)とbrain(知力・頭脳)で前の a Bear にかかります。従って、a Bear of Very Little Brain は「ほとんど頭脳がないクマ」という意味になります。

"It means the Thing to Do."
「やるべき事だよ。」

"As long as it means that, I don't mind," said Pooh humbly.
「そういう意味だったら、気にならない。」とプーは控えめに言いました。

注)as long as : ~であるかぎり、~であれば
注)humbly :控えめに

"The thing to do is as follows. First, Issue a Reward. Then ー"
「やるべきことは次のとおり。まず報酬を出して、それからー」

"Just a moment," said Pooh, holding up his paw. "What do we do to this ー what you were saying? You sneezed just as you were going to tell me."
「ちょっと待って、君の言ってることにどうしたらいいって?ボクに言おうとした時に君はクシャミしたけど。」と、プーは手を上げて言いました。

"I didn't sneeze."
「クシャミはしてない。」

"Yes, you did, Owl."
「確かにしたよ、アウル。」

"Excuse me, Pooh, I didn't. You can't sneeze without knowing it."
「失礼だが、プー、やってない。クシャミすれば自分でもわかるよ。」

注)Issue a Reward :報酬を出す
注)sneeze :くしゃみをする
注)can't ~ without ~ : ~すれば必ず~だ

"Well, you can't know it without something having been sneezed."
「クシャミしたんだからわかるはずだよ。」

"What I said was, First Issue a Reward."
「ボクは『まず、報酬をだす。』って言ったんだ。」

"You're doing it again," said Pooh sadly.
「ほら、またクシャミしてる。」プーは悲しそうに言いました。

プーが「くしゃみ」にこだわっているのは?
アウルは難しい単語を使うので、プーには理解できません。Issue が Atishoo(クシュン) だと思ったのです。

"A Reward!" said Owl very loudly. "We write a notice to say that we will give a large something to anybody who finds Eeyore's tail."
「報酬!」アウルは大声で言いました。「イーヨーの尻尾を見つけた人に何かいいものをやる、と張り紙に書くんだ。」

"I see, I see," said Pooh, nodding his head.
「わかった。わかった。」プーはうなづいて言いました。

注)notice :注意書き
注)anybody who finds Eeyore's tail :誰でもいいからイーヨーの尻尾を見つけた人に
注)ding his head : 頭を縦にふる こと

"Talking about large something," he went on dreamily, "I generally have a small something about now ー about this time in the morning,"
「何かいいものと言えば、大抵今頃はちょっとしたものを食べるんだ、朝のこの時間にはー」と夢見心地で続けました。

そしてアウルのパーラーの隅にある食器棚を物欲しそうに見ました。

"just a mouthful of condensed milk or what not, with perhaps a lick of honey ー"
「コンデンスミルクをひと口とか、その他、たぶんハチミツをひと口でもあれば ー」

注)Talking about ~ : ~と言えば
注)generally :普通
注)about this time :今頃の時間に
注)what not : 何やかや、~等
注)a lick of honey :ハチミツのひとなめ

"Well, then," said Owl, "we write out this notice, and we put it up all over the forest."
「よし、それじゃあ。この掲示板を書いて、森に立てよう。」アウルは言いました。

"A lick of honey," murmured Bear to himself, "or ー or not, as the case may be."
「ハチミツをひと舐め、あるいは、事情次第では、他のー」と、プーはつぶやきました。

注)murmur : つぶやく
注)as the case may be : 事情次第で、場合場合で

彼は深いため息をついて一生懸命アウルが言っていることを聞こうとしました。

しかしアウルは長い長い単語を使って、話を進め、とうとう話は振り出しに戻りました。

そしてこの掲示板を書くのはクリストファー・ロビンだと説明しました。

"It was he who wrote the ones on my front door for me. Did you see them, Pooh?"
「玄関の掲示板を書いたのも彼だ。見ただろ、プー?」

この間、プーはアウルの言っていることに、目を閉じて、「はい。」と「いいえ。」を交互に言っていましたが、最後に「そうそう。」と言って、「いや、まったく違う。」と、アウルが何を話しているのかまったく分からずに言いました。