Ch.4-1 イーヨー、君の尻尾はどうしたの?

第4章 イーヨーが尻尾を失くしてプーが見つけるお話(1)

前回のあらすじ
この章は、イーヨーが尻尾を失くして、プーが見つけてやるお話です。

 

(1)

灰色のロバのイーヨーは前足を大きく広げてその片方の足に頭を置いて、森のイバラのコーナーで一人立って、いろいろ考え事をしていました。

時々、彼は寂しく考え込み、「どうして?
時々、「如何なる理由で?
時々、「そのどちらの理由だろうか?。」ー

そして時々、彼は何を考えているのか分かりませんでした。

だからプーさんがドスンドスンとやって来たとき、イーヨーは彼に「どうしてる?」と憂うつそうに言うために、少し考えるのを止めることができて嬉しかった。

注)如何なる理由で? :【原文】では、Wherefore? となっています。古い単語です。
注)inasmuch as :~の理由で

イーヨーはマイナス思考?
そうでもなさそうです。
"Why? ー "Wherefore?" ー "Inasmuch as which?"
「どうして?」-「如何なる理由で?」-「そのどちらの理由だろうか?」
ただ単に、「どうしてだろう?」と言っているだけですが、いかにもイーヨーらしい発想だと思います。その後に、「彼は何を考えているのか分かりませんでした。」とあるのも、イーヨーは哲学者であるようで、実は何も考えていないのです。

"And how are you?" said Winnie-the-Pooh."
「君こそ元気?」と、プーさんは言いました。

イーヨーは大きく首を振りました。

"Not very how," he said. "I don't seem to have at all how for a long time."
「元気なんてもんじゃないよ。長いこと元気だって思ったことはないみたいだ。」と、彼は言いました。

"Dear, dear," said Pooh, "I'm sorry about that. Let's have a look at you."
やれ、やれ、それは気の毒に。ちょっと見てあげよう。」と、プーは言いました。

そして、イーヨーは悲しそうに地面を見ながらそこに立って、プーさんは彼の周りを1周しました。

"Why, what's happened to your tail?" he said in surprise.
「あら、君の尻尾はどうしたの?」彼は驚いて言いました。

"What has happened to it?" said Eeyore.
「尻尾がどうかしたの?」イーヨーは言いました。

"It isn't there."
「ないんだよ。」

"Are you sure?"
「ほんと?」

"Well, either a tail is there or it isn't there. You can't make a mistake about it. And yours isn't there!"
「ああ、尻尾ってそこにあるかないかだろ?そのことで間違えるってことはないよね。だけど君のはないんだよ。」

イーヨーのセリフの「how」は?
「How are you?(元気ですか)」のことを言っています。

注)dear, dear :やれやれ
注)Let's have a look at you. :キミを見てみましょう
注)What's happened to your tail? :君の尻尾はどうしたの?(What's は What has の短縮)
注)in surprise :驚いて
注)either ~ or ~ : ~か~かのどちらか
注)make a mistake :間違える

"Then what is?"
「じゃあ何があるの?」

"Nothing."
「何もない。」

"Let's have a look," said Eeyore, and he turned slowly round to the place where his tail had been a little while ago, and then, finding that he couldn't catch it up, he turned round the other way, until he came back to where he was at first, and then he put his head down and looked between his front legs, and at last he said, with a long, sad sigh, "I believe you're right."
「見てみよう。」イーヨーは言って、ちょっと前まで尻尾があった所までゆっくりぐるりと回りました。そしてそこに追いつけないと分かって、反対の方に回り、最初にいた所に戻りました。それから頭を下げて、前足の間から覗き込み、ついに長い悲しいため息をついて「君の言うことが正しいね。」と言いました。

"Of course I'm right," said Pooh.
「もちろん、正しいさ。」プーは言いました。

"That Accounts for a Good Deal," said Eeyore gloomily. "It Explains Everything. No Wonder."
「それで大方のことは説明がつく。すべて説明がつく。何も不思議はない。」イーヨーは憂うつそうに言いました。

"You must have left it somewhere," said Winnie-the-Pooh.
「君はどこかに忘れて来たんだよ。」プーさんは言いました。

注)the place where his tail had been :尻尾があった場所(where は関係副詞)

注)couldn't catch it up :それ(尻尾)に追いつけない(イーヨーが尻尾をみようと回っている様子)
注)the other way :反対の方向へ
注)with a long, sad sigh :長い悲しいため息をついて
注)account for :~を説明する
注)gloomly :ゆううつそうに
注)No wonder :不思議ではない
注)must have left it somewhere : どこかに忘れてきたに違いない

"Somebody must have taken it," said Eeyore. "How Like Them," he added, after a long silence.
「誰かが取ったに違いないやってはいけないことだよ。」彼は、長い沈黙の後に言いました。

注)must have taken : 取っていったに違いない
How Like Them : How could you do Like Them? (どうしたら彼らのようなことができるの?)反語のつもりで訳しました