Ch.1-3 でも、風船でハチミツは取れないよ

第1章 プーさんが風船でハチミツを取りに行くお話(3)

前回のあらすじ
プーさんは「サンダース」と書かれた板の下に住んでいます。ある日散歩に出かけると、「ブーン!」という音が聞こえてきました。「ブーン!」という音がするということは、ミツバチがいるということ、ミツバチがいるということは、「ハチミツ」があるということ。ハチミツが大好きなプーさんは「ハチミツ」を追って、木に登りましたが、途中で枝が折れてヤブの中に真っ逆さまに落ちてしまいました。

 

~ 3 ~

He crawled out of the gorse-bush, brushed the prickles from his nose, and began to think again.
プーさんはヤブから這い出て、鼻にささったトゲを払い、再び考えました。

And the first person he thought of was Christofer Robin.
彼が最初に思い付いたのはクリストファー・ロビンのことでした。

 

("was that me?" said Christofer Robin in an awed voice, hardly daring to believe it.
(「ボクだったの?」クリストファー・ロビンはかしこまって、信じられない様子で言いました。

"That was you."
「君だよ。」

Christofer Robin said nothing, but his eyes got larger and larger, and his face got pinker and pinker.)
クリストファー・ロビンは何も言わず、ただ目を大きくして、顔を赤くしていました。)

 

So Winnie-the-Pooh went round to his friend Christofer Robin,
そういうことで、プーさんは友達のクリストファー・ロビンのところに行きました。

who lived behind a green door in another part of the forest.
彼は森の別の所に緑のドアの後ろに住んでいます。

注)クリストファー・ロビンが初めて物語に登場して、本人がわくわくしています。

"Good morning, Christofer Robin," he said.
「おはよう、クリストファー・ロビン」彼は言いました。

"Good morning, Winnie-ther-Pooh," said you.
「おはよう、ウィニー・ザ・プー」と、君が言います。

"I wonder if you've got such a thing as a balloon about you."
風船のようなものを持ってないかしら。」

「挨拶」するとき
相手の名前をつけて挨拶する習慣を心がけましょう。今時の挨拶のほうがいいと思うなら、せめて Hi! と言われて Hi! と返す、Hello! と言われて Hello! と返すより Hi! と言われたら Hello! と違う表現で返すようにしましょう。みんな意識してそうしているみたいですよ。

注)I wonder : ~かしら
注)you've got : have got で「持っている( have )」の意味
注)such a thing as a balloon : 風船のようなもの
注)about you : 自分の身のまわりに

"A balloon?"
「風船?」

"Yes, I just said to myself coming along: 'I wonder if Christofer Robin has such a thing as a balloon about him?' I just said it to myself, thinking of balloons, and wondering."
「そう、ここに来ながら思ったんだ。『クリストファー・ロビンが風船か何か持ってるかなあ。』って。風船のことを思いついて、ちょっと思ったんだ。」

"What do you want a balloon for?" you said.
どうして風船が欲しいの?」と君が言いました。

注)say to myself : 自分自身に言う、すなわち、(心の中で)思う
注)coming along : ここに来ながら
注)thinking of balloons : 風船のことを思いついて
注)wondering : どうかなと思いながら

注)What ... for : 何のために、どうして

Winnie-the-Pooh looked around to see that nobody was listening, put his paw to his mouth, and said in a deep whisper:
プーさんは誰も聞いていないことを確かめて、手を口にあてて、ささやき声で言いました。

"Honey!"
「ハチミツだよ。」

"But you don't get honey with a balloon!"
「でも風船でハチミツは取れないよ。」

"I do," said Pooh.
「ボクなら取れるんだよ。」と、プーは言いました。

注)この with のことを、『道具の with 』といいます

Well, it just happened that you had been to a party the day before at the house of your friend Piglet, and you had balloons at the party.
たまたま君は前の日に友達のピグレットの家であったパーティに出掛けて、パーティで風船をもらっていました。

You had had a big green balloon; and one of Rabbit's relations had had a big blue one, and had left it behind, being really too young to go to a party at all; and so you had brought the green one and the blue one home with you.
君は大きな緑の風船をもらい、ラビットの親戚の一人が大きな青い風船をもらったのですが、その子はパーティに行くには幼すぎて、風船を忘れて帰り、その青い風船を君が家に持ち帰っていました。

 

"Which one would you like?" you asked Pooh.
どっちの風船がいい?」君はプーに尋ねた。

He put his head between his paws and thought very carefully.
彼は頭を両手でかかえて、注意深く考えました。

"It's like this," he said. "When you go after honey with a balloon, the great thing is not to let the bees know you're coming.
「実はこういうことなんだ。風船で蜂蜜を追いかけるのに大事なことは、近づいていることをハチに気づかれないようにすることだよ。

Now, if you have a green balloon, they might think you were only part of the tree, and not notice you, and if you have a blue balloon, they might think you were only part of the sky, and not notice you, and the question is: Which is most likely?"
もし緑の風船を持っていたら、ハチは木の一部だと思って気付かない。もし青い風船を持っていたら、ハチは空の一部だと思って気付かない。問題はどちらがそれらしくなるかだよ。」

注)like this :このような
注)go after :~を追いかける
注)The great thing is not to ~:大事なのは~しないことだ
注)might : ひょっとしたら~かもしれない
注)part of :~の一部
注)not notice :気づかない
注)most likely :最も可能性が高い

"Wouldn't they notice you underneath the balloon?" you asked.
「ハチは風船の下にいる君には気づかないの?」と、君が尋ねると、

"They might or they might not," said Winnie-the-Pooh. "You never can tell with bees."
「気付くかもしれないし、気付かないかもしれない。ハチのことだから何とも言えない。」と、プーさんは言った。

He thought for a moment and said:
彼はちょっと考えて、言いました。

"I shall try to look like a small black cloud. That will deceive them."
「よし、小さな黒い雲に見せかけることにしよう。それだったらハチをだませるよ。」

注)you underneath the balloon :風船の下にいる君
注)You never can tell with ~ : ~に関してあれこれ言うことはできない(プーさんの口ぐせ)
注)I shall : ぜひ、~しよう(強い意思)We shall overcome. (絶対に打ち勝つぞ。)
注)look like :~のように見える
注)deceive :だます

"Then you had better have the blue balloon," you said; and so it was decided.
「じゃあ、青い風船を持って行ったほうがいいね。」と、君が言って、決まり

Well, you both went out with the blue balloon, and you took your gun with you, just in case, as you always did,
さて、君たち二人は青い風船を持って、いつもそうしているように、万一に備えて君は銃を持って出かけました・・・ 

注)had better :(強い勧め)~したほうがいい

注)So it was decided :それで決まり