完了時制

現在完了形の「形」と「意味」

「現在完了」の形は、「have(has)　＋　動詞の過去分詞」という形で表現されます。

「過去形」は単なる「過去」の事実を述べるだけですが、

「現在完了」は「過去」から「現在」に至るまでの状況を表現しています。

 

I lost my watch.
私は時計を失くした。
（単なる「過去」に起こったことで、その時計は手元に戻っているのかもしれません。）

I have lost my watch.
私は時計を失くした。（今もその状態は続いている）
（「完了形」だと、今も「時計を失くしたままである」ことが分かります。

 

過去から現在までの状態には４つのことが考えられる

①　「過去」に始まったことが「現在」でちょうど終了する（完了）

②　「過去」に始まったことが「現在」でも続いている。（継続）

③　「現在」の話題が「過去」にさかのぼって経験した（経験）

④　「過去」に起こった出来事の結果が、「現在」でも変わらない（結果）

 

＜現在完了の完了＞

just（ちょうど）、now（今）、already（すでに）、yet（まだ、もう）などの「副詞」を伴うことが多い。

I have just finished my homework.
私はちょうど宿題を終えたところです。

Have you brushed your teeth yet?
あなたはもう歯を磨きましたか？

I haven't finished my homework yet.
私はまだ宿題を終えていません。

yet　は「疑問文」では「もう」、「否定文」では「まだ」と訳します。

I have been to the station.
私は駅に行ってきたところです。

※「～に行ってきたところです」は　have been to　を用いること

 

 

＜現在完了の継続＞

since ～（～以来ずっと）、for 期間（～の間））、How long（どのくらいの期間）などの「副詞句or節」を伴うことが多い。

I have lived in this town since 2001.
私は２００１年からずっとこの街に住んでいます。

How long have you lived in this town?
(I have lived here) for five years.
あなたはどのくらいこの街にすんでいるのですか？
５年間です。

【注】for five year というのは「５年前からずっと」という意味なので、
since five years ago　とは言いません。

【注】「継続」の意味を表す場合、「進行形」になるものは「進行形」にする。

I have been learning English for ten years.
私は１０年間ずっと英語を学んでいる。

 

＜現在完了の経験＞

before （以前）、ever（今までに）、once （１度））、many times（何度も）、never（１度も～ない）などの「副詞句or節」を伴うことが多い。

I have visited New York once.
私は１度ニューヨークを訪れたことがある。

Have you ever been to Nara?
あなたは今までに奈良に行ったことがありますか？

※「～に行ったことがある」は　have been to　を用いること

 

＜現在完了の結果＞

「副詞」はなにも付かないことが多い。

He has gone to America.
彼はアメリカに行って、今ここにはいない。
（アメリカに行った状態が続いている）

※ have gone to　は「～に行って今ここにいない」という意味になる。

前述の

I have lost my watch.
私は時計を失くして今も失くしたままである。

これも「現在完了の結果」である。