【プー横丁の家】あらすじと英文を読む

【プー横丁の家】あらすじと英文を読む

第1章 プー横丁にイーヨーの家が建つお話

【あらすじ】

この章では住む家をもたないイーヨーのために「プー横丁」に家が建てられます。

ある冬の日、プーはピグレットの家を訪問し、留守だったので、歌を作りながら帰ってくると、そこにピグレットが待っていました。「歌」をイーヨーに聞かせるために、二人は雪のなかを出かけました。雪はピグレットの耳の後ろやプーの鼻の上に舞い降りました。

2人は「歌」を練習します。プーが歌い、ピグレットが合いの手をいれます。これは「野外で歌う歌」なのです。イーヨーが住んでいる近くまで来ると、雪は止んでいました。その時、プーはイーヨーだけが家を持っていないと、ピグレットに話します。

イーヨーのために家を造ってあげる話をピグレットにすると、ピグレットは森の反対側にたくさんの棒きれがあったことをプーに伝えます。一方、クリストファー・ロビンのところへイーヨーがやって来て、「家」がなくなったことを話します。

イーヨーが「家」がなかったら、午前3時は寒いし、みんなが心配するだろうと思って、自分で「家」を建てていました。ところが、今朝出かけるときはあったのに、帰ってきたらなくなっていた、とクリストファー・ロビンに言いました。

クリストファー・ロビンとイーヨーは「家」があったところへ急ぎました。クリストファー・ロビンが耳をすますと、遠くで「歌」を歌っているのが聞こえました。そして、突然「家ができたぞ。」という声がしました。「プー!」とクリストファー・ロビンは叫びました。

失くなったイーヨーの家のことを聞いて、プーとピグレットは気まずい思いをしますが、「実を言うと、イーヨーのために家を建てたんだ。こっちのほうが断然いいよ。」と説明すると、イーヨーは新しい家をとても気に入っている様子でした。

 

第2章 ティガーが森に来て朝食を食べるお話

【あらすじ】

この章ではティガーが森にやって来て、朝食を食べます。

プーが真夜中に目を覚ますと、「ワラワラワラ」と言う見慣れない動物がいました。挨拶をすますと、自分は「ティガー」だと名乗ります。プーは真夜中だから、朝になったら「ハチミツ」を食べようと言って、再びぐっすりと寝ました。

朝目覚めると、ティガーがいました。鏡をのぞき込んではビックリし、テーブル掛けを見ては飛び掛かって体に巻き付けたり・・・プーが朝食に「ハチミツ」を出すと、ティガーは「ハチミツ」が好きではないようです。二人はピグレットの所へ行きました。

ピグレットは大きなティガーの前におそるおそる「どんぐり」を出しますが、ティガーは「どんぐり」も好きではないようです。「アザミ」はどうだろうと思い、3人はイーヨーのいる所へいきました。いーよーはティガーがあまり好きではありません。

結局、ティガーは「アザミ」も好きではなく、イーヨーは飛び跳ねるティガーに早くどこかへ行って欲しいと思っています。3人はカンガの所へ行くことにしました。行く途中、プーは「ティガーの歌」を作りました。

カンガの家に近づくと、そこにはクリストファー・ロビンもいました。ティガーがまだ朝食を食べていないことをカンガに告げると、棚を見て、好きなものを食べなさいと言ってくれました。プーも何か好物を見つけました。

ティガーは戸棚の中を探しても好きなものが見つかりません。をその時、ベイビー・ルーが「力になる薬」を飲もうとしているのを見て、ティガーがその薬を横取りして、一口飲むと、「ティガーが好きなのはこれだ!」と言って大喜びしました。

 

第3章 スモールを捜索中に再びヘファランプに

【あらすじ】

この章では「捜索」が組織され、ピグレットが再びヘファランプと遭遇しそうになります。

プーが「ハチミツ」のツボを数えていると、ラビットがやって来ます。ラビットは親戚の「スモール」が行方不明だと言います。森に住む全員が捜索隊に組織され、プーは「6本松」付近からアウルの家方面を探すように依頼を受けます。

プーは「スモール」がどんな動物かも分からなかったので、まず、ピグレットを探して、どんな動物か聞こうと思いました。ピグレットを探しているうちに、プーは突然、穴に落ちて、かん高い叫び声を聞きました。気が付くと、彼はピグレットの上に落ちていたのです。

どうやら、ピグレットとプーが落ちた穴は、以前二人がヘファランプを捕まえようとした「罠」のようです。もしヘファランプが来て、「ホーホー」と言ったらどうしようとピグレットは不安になりますが、プーはハミングをして、ヘファランプをびっくりさせるつもりでした。

ヘファランプと話をするのがプーではなくて、ピグレットだったらどんなにいいだろうとピグレットは想像しています。ヘファランプの「ホーホー」に対して、ハミングで対応するのです。これでヘファランプもびっくりするだろうと、夢見ています。

クリストファー・ロビンはプーはどうしているだろうと思い、森に出かけると、すぐに穴を見つけました。覗くとプーとピグレットがいます。クリストファー・ロビンは大声で「ホーホー」と言いました。ピグレットは「ヘファランプ」と勘違いして、びっくりします。

最後はクリストファー・ロビンだとわかり、ピグレットは恥ずかしい思いをします。しかし行方不明になっていたラビットの親戚(カブトムシ)のスモールがプーの背中にいるのをピグレットが発見してこのお話が終わります。

 

第4章 ティガーが木に登り降りれなくなるお話

【あらすじ】

この章では何でもできるティガーが木には登らないことが示されます。

プーは散歩しながらみんなはどうしているのかなと考えています。小川の飛び石の所で、カンガ親子とティガーのことを考えて、「歌」を作りました。暖かい日差しの中に座っていると、今度はラビットのことを考えて、「歌」ができました。

プーはラビットの家に向かいました。でも、穴に詰まったことを思い出し、結局、自分の家の方へ進んでいました。そして、いつものようにピグレットの家に向かったのです。ピグレットは小さな穴を掘るのに夢中でした。彼は「どんぐり」を植えているところでした。

「どんぐり」を植え終えて、プーとピグレットはカンガ親子とティガーに会いに出かけます。一方、カンガは、ルーとティガーにサンドイッチを作り、二人を森に出しました。ティガーはルーに自分が何でもできることを自慢しています。

ルーとティガーは「6本松」にやって来ました。ルーは一番高い松の木の下で、木に登れるかどうかをティガーにききました。ティガーは登れることを証明するために、ルーを背中に乗せて、ある程度まで登ると、それ以上、登ることも、下りることもできなくなりました。

やがて、プーとピグレットがやって来て、松の木の上にいる二人に気付きます。彼らは「助けて!」と叫んでいました。ティガーは降りることができずに、困っていましたが、何となく強がっているようです。ルーは無邪気にはしゃいでいます。

プーとピグレットがどうしようかと考えていると、クリストファー・ロビンとイーヨーがやって来ました。ピグレットはイーヨーの背中にプーが乗り、プーの背中にピグレットが乗ってはどうだろうと提案しますが、無理のようです。

クリストファー・ロビンの提案で、彼のチョッキの隅をみんなで持って、落ちてくるルーとティガーをその服で受け止めようとしました。ルーはうまくいったのですが、ティガーの場合は体が大きすぎて、みんながぺちゃんこになってしまいました。ひとりずつ起き上がりますが、最後になったのはイーヨーでした。

 

第5章 クリストファー・ロビンは午前中何してるの?

【あらすじ】

この章ではラビットが忙しい日を送り、午前中クリストファー・ロビンが何をしているのかがわかります。

その日、ラビットは朝から忙しくしています。まるで自分が「キャプテン」になったようでした。最初にどこへ行こうか迷った末、クリストファー・ロビンの家に行くことにしました。でもクリストファー・ロビンは留守のようです。

ラビットが帰ろうとすると、1枚の紙きれが落ちていました。彼はそれを拾って、アウルの家に持って行きます。アウルは、その紙を読んで、「間違いなく」、「まさしく」、「確かに」などと言って、解説しようとしますが、実はアウルにも何のことかわかりません。

アウルは何とか意味を理解しようとします。彼は、「クリストファー・ロビンはバクスン(Backson)とどこかへ出かけた」というふうに解釈しました。「はん点のある草のバクスン」だが、どんな動物かは分からないと、アウルは言います。

アウルの家を出ると、ラビットは「雑音」を聞きます。プーの「歌」でした。蝶々、サクラソウ、キジバト、すみれ、ミツバチ、牛、ひばり、カッコー、などが出てくる「春の歌」でした。挨拶をすますと、時々、「歌」が浮かんでくるんだとプーは言います。

プーに「はん点のある草のバクスン」のことを尋ねますが、彼は知りません。要は、クリストファー・ロビンが午前中何をしているのかということです。ラビットは、最近午前中に、クリストファー・ロビンを見かけたかどうかを尋ねますが、プーには心当たりがないようです。

ピグレットは「すみれ」の花束をイーヨーに持って行こうと思い立ち、イーヨーのところに行きました。イーヨーは3本の棒きれを地面に並べています。イーヨーはこれは「A」の文字だと言っています。クリストファー・ロビンから教えてもらったそうです。

イーヨーは、クリストファー・ロビンは午前中勉強しているのだ、と言いました。次の日の朝、クリストファー・ロビンの家の前には正しく書かれた張り紙がありました。クリストファー・ロビンが午前中何をしているのか、みんな理解したのでした。

 

第6章 プーの新しいゲームにイーヨーが参加するお話

【あらすじ】

この章ではプーが新しいゲームを考案し、イーヨーがそれに参加します。

外から森に入るには川を渡らなければなりません。木造の橋が架かっています。クリストファー・ロビンもプーもピグレットもこの橋の中央で川の流れを見るのが好きでした。ある日プーはこの橋で松かさを落とすと、反対側にその松かさが流れて来ました。

プーは同時に2つの松かさを投げるとどちらが早く流れてくるだろうかと思いました。プーはこのゲームを「プースティックス」と名付けて、みんなで遊んでいました。誰のが一番早いか競争していると、突然、イーヨーが流れて来ました。

イーヨーは足を水からだして、あおむけになって、ゆっくりと回りながら、水に浮いていました。水から助け出してくれるのを待っています。プーはひらめきました。大きな石を投げて、波を起こせば波がイーヨーを岸のほうに運んでくれるだろう。

ラビットの合図でプーが石を投げると、水しぶきと共に、イーヨーはいなくなりました。しばらくすると、灰色のイーヨーが岸の所に現れました。どうして川に落ちたのかを聞くと、イーヨーは誰かに飛ばされたのだと言います。

イーヨーを川に落としたのはきっとティガーだと思っていると、そこへティガーがやって来ました。ティガーはただ咳をしただけだと答えますが、ラビットはクリストファー・ロビンに判断してもらおうと言います。そこへクリストファー・ロビンがやって来ました。

言い合いになった彼らに対して、クリストファー・ロビンは『プー棒』をみんなでしようと提案し、何事もなく物語は終わります。争いごとの種はあっても、争いごとが嫌いなプーとその仲間らしい展開です。

 

第7章 ティガーが飛び跳ねないお話

【あらすじ】

この章ではティガーが跳ねません。

ある夏の日、森はやさしい音にあふれています。プーとピグレットとラビットの3人が最近ティガーが跳ねすぎるので、教えてやる必要があると話しています。でも、どうすればティガーが飛び跳ねないようになるのかを思案していました。

プーは「歌」を作りますが、何の役にも立ちません。ラビットは考えが浮かびました。ティガーを長い探検に連れ出し、そこでティガーを置いてくれば、ティガーは道に迷い、再び見つけたときに、すっかり情けないティガーになっているでしょう。

ティガーをどこに置いてきたらよいか、それが問題でした。ラビットは「北極」がいいと言います。翌朝、実行することにしますが、その日の朝は寒くて、霧がかかっていました。ラビットとプーとピグレットは首尾よく、ティガーを探検に連れ出しました。

彼らは、縦一列に並んで歩いていました。やがてティガーが先頭に来ます。高いところに行くと、ますます」霧が濃くなってきました。ティガーは先を急いで、見えなくなりました。「今だ!」3人はくぼみに身を隠しました。それから3人は家路に向かいました。

ラビットは「こっちだ!」と言って、先へ進みますが、何度行っても、同じところに戻っていました。一方、ティガーは3人が来るのを待ちくたびれて、ひと足先にカンガの所へ戻っていました。そこへクリストファー・ロビンがやって来て、ティガーの話しで、3人が道に迷っていることを知りました。

3人を探しに行こうと、クリストファー・ロビンは言いました。プーは家路を探せば、元の場所に戻るから、今度はこのくぼみを探そうと言います。ラビットは意味が分からず、一人で霧の中を歩いて行きました。プーとピグレットは棚にある「ハチミツ」が呼んでいる方へ歩き出しました。

プーとピグレットはようやくクリストファー・ロビンと出会いましたが、ラビットは長いこと、森の中で迷っていました。そしてティガーによって助け出されます。ティガーを惨めにさせるつもりだったのが、自分が十分惨めになって、ティガーにとても感謝することになりました。

 

第8章 ピグレットがすごいことをするお話

【あらすじ】

この章では、ピグレットがとても素晴らしいことをやってのけます。

ある秋の朝、とても風が激しく吹いていました。プーとピグレットはみんなに会いに行こうと提案します。立ち上がると、ピグレットは風で飛ばされそうになりますが、どうにか、カンガの家やラビットの家を訪問することができました。

ラビットの家を出るころには、風は止んでいました。彼らはイーヨーの所へ行き家が倒れていないのを確かめて、今度はアウルの家に向かいます。風がまた強まりました。木が倒れてきたらどうしようと思うほどの強風でした。

アウルの家に着き、挨拶をすませてくつろいでいると、大きなぶつかる音がして、家が倒れてしまいました。アウルの家はめちゃくちゃです。ピグレットはテーブルクロスに包まって、プーは椅子の下にいました。

テーブルの後ろからアウルが出てきて、プーの仕業かとききますが、ピグレットは風で家が倒れたのだと説明しました。ピグレットとアウルは何とかアームチェアを引っ張って、プーを助け出しました。どうしようかと考えているとプーは「歌」を思い付きました。

アウルは歌よりも、脱出の方法を考えるように言いました。見上げると天井に郵便箱があったので、何とかピグレットを持ち上げられないものかと考えました。アウルにピグレットを乗せて飛ぶのは無理なようです。もしピグレットが郵便箱まで行けば、助かるのです。

次にプーは、ピグレットをロープで縛り、アウルが反対側の端を郵便箱に通して、引っ張ってピグレットを持ち上げようと、提案します。それしかないようです。ピグレットはゆっくりと上って行きました。やがて、郵便箱に到着し、何とか郵便箱をくぐり抜けました。

何とか郵便箱をくぐり抜けたピグレットはクリストファー・ロビンに助けを求めに行きました。その間、アウルはロバートおじさんの話をしますが、プーは目を閉じていました。

 

第9章 イーヨーがアウルに家を見つけるお話

【あらすじ】

この章ではイーヨーが「ウォレリ」を見つけて、アウルはそこに引っ越します。

プーはかつてアウルの家だったところの前に立っていました。ラビットは今朝、「アウルの家を探しているから君もラビット」と書いたメモを、みんなの家の前に置いていたのです。しかし、プーは「歌」を作るのに忙しくしていました。ピグレットに約束していたのです。

アウルの家があった木が強風で倒れたことや、ピグレットをロープに結んで、持ち上げたこと、ピグレットが郵便箱の中を通って助けを求めに行ったことを歌った、「勇敢なピグレットをたたえる歌」でした。

ラビットがメモを持ってイーヨーの所へ行くと、アウルの家が倒れたことなど何一つ聞かされていませんでした。イーヨーがあまり外にでないのが原因だとラビットは説明します。ラビットはアウルの新しい家を見つけたら知らせてくれと言って立ち去りました。

プーはピグレットを見つけて、キミをたたえた歌が完成したよと言いました。ピグレットは鼻の周りがピンクになりました。プーが歌は7番まであるというと、ピグレットはぜひ聞きたいと思いました。プーが歌ってきかせると、「勇敢なピグレット・・」の部分がとても気に入りました。

プーとピグレットがアウルの家に行くと、イーヨー以外のみんながクリストファー・ロビンの指揮のもと忙しくしていました。ロープを架けて、椅子や絵を引っ張り上げたり、カンガは汚い布切れやスポンジを捨てたがっています。アウルはまだ新しい家は見つけていませんが、名前は「ウォルリ」だと決めていました。

みんながアウルの家の片づけに忙しくしていると、イーヨーがやって来ました。アウルのために家を見つけたと言います。彼は、みんなを追い払い、クリストファー・ロビンだけに来てほしいと言いますが、結局プーとピグレットはついて行きました。イーヨーが「ほら!」と言うと、それはピグレットの家でした。

イーヨーは空き家と勘違いして、何でも荷物がそろっているから、アウルの家にちょうどいいと思っています。クリストファー・ロビンとプーとピグレットはちょっとためらいますが、ピグレットは勇気を出してオウルにその家を譲ると言います。その後は、ピグレットはプーの家に住むことになりました。

 

第10章 魔法の場所は永遠の思い出の場所

【あらすじ】

この章ではクリストファー・ロビンとプーが「魔法の場所」に来て、私たちは二人をそこに残します。

クリストファー・ロビンは去って行きます。ラビットは「決議文」を書いて、みんなの所に回り、みんなはイーヨーの家に集合しました。ラビットは立ち上がり、イーヨーに決議案を提出してもらいます。イーヨーは「詩」を読み始めました。

イーヨーの「詩」はクリストファー・ロビンがどこへ行くのか誰にも分からない。詩は意外と難しい。韻がうまく決まらない、といった内容のもので、韻を無理に合わせようとして、文法も間違っていました。

決議文にみんなでサインして、クリストファー・ロビンに渡そうとラビットが言いました。それで各自がサインをして、クリストファー・ロビンの家に行きました。イーヨーが先頭でした。イーヨーはうまく話せず、帰ってしまいます。プー以外のみんなも帰ってしまいました。クリストファー・ロビンとプーはどこへとなく出かけました。

2人は森の頂上付近の「魔法の場所」にやって来ました。クリストファー・ロビンは王様や騎士の話しなどプーが知らないことを話しました。プーは自分も騎士になれるかとききます。クリストファー・ロビンはプーを騎士にしてあげました。

クリストファー・ロビンはプーに、自分はもう「なにもしないことにする。」と告げます。二人は永遠にこの場所で再会することを誓いあい、ふたりはまたどこかへと出かけていきました。